週刊新潮3月14日号の特集「たった一食で『塩分』が基準値を超える!」「胃がん・脳卒中リスクが増大!!」【食べてはいけない外食チェーン】を読んだ。過剰塩分悪者説ありきで書かれている私にとっては食傷気味の記事。過剰塩分(この過剰の基準値自体があいまいだが)悪者説の学者を登場させて、どうだ!!正義面して有無を言わさず外食チェーンのメニューをぶった切っている。でも、ちょっと待ってほしい。塩と健康の問題は、ちゃんと結論がでているわけではないのだ。塩分摂取をめぐってはいまだに研究者の間で激しい論争がおきているのだ。健康維持のためとしてアメリカ心臓協会は1日あたりのナトリウム推奨摂取可能総量を2300mg(食塩相当量約6g)と規定している。高血圧の人はそれを1500mg(食塩相当量約4g)、血圧が高いほど心臓発作や脳卒中のリスクが高まり、塩分摂取量が少なければ血圧を低く抑えられるので低塩食は心血管疾病を減らして死亡率を減じるという理論だ。他方にこのような説に「証明していない」と主張して科学的に同意できないという研究者がいる。低塩型の食事をしている人の中には心臓発作や脳卒中による多くの死亡例があり、塩分摂取量が少ないことでむしろ健康を害しているという説だ。これらの論争はアメリカだけでなく日本でも存在している。私は無論後者を応援しているが、全国展開の公器でもある大週刊誌が厚労省などの基準値と一部学者の説を盾にして大見えをはるのはやはりおかしい。ちなみに私は高血圧ですが、1日の塩分摂取量は1日20g弱だ。いたって元気。塩には心を元気にする力もあるのです。【参考文献 朝日新聞GLOBE+2018.07.18】 2019.0.308.
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